超音波の屈折
超音波は、伝搬過程において、ある条件下で屈折する性質を持つ。超音波ビームが音速の異なる媒質間の境界に角度をもって入射すると屈折を生じる。このとき臨界角を超えて入射した場合は全反射してしまう。超音波の屈折角はスネルの法則に従うが、この超音波の屈折によってアーチファクトが発生する原因になるケースも多いことから、しっかりと理解しておきたい。
(超音波の屈折)
また、超音波診断装置ではこの超音波が屈折する特性を利用して分解能の向上を図ったり、超音波の特性を利用している部分もある。例えば音響レンズによるフォーカシングは、低音速の凸レンズ屈折を上手く利用してスライス厚方向の分解能の改善に寄与している。
(プローブと音響レンズ)